


労働安全衛生法施行令等の一部を改正する政令(平成23年政令第4号。平成23年1月14日公布。)により、特定化学物質の第2類物質に「酸化プロピレン」及び「1,1―ジメチルヒドラジン」が加わりました(平成23年4月1日から)。
酸化プロピレン等が測定対象物質に追加されました.pdf
グルタルアルデヒドは殺菌消毒剤として、医療機関における内視鏡等の医療器具の洗浄や一般工業用殺菌剤等に広く用いられています。医学用の消毒剤としてはグルタルアルデヒドを2%から20%含有する「グルタラール製剤」として販売、使用されています。
グルタルアルデヒドは、皮膚、気道および目に対する強力な刺激性を有しており、実際にグルタルアルデヒド取扱作業者に気道粘膜損傷や皮膚炎等の健康障害が発生する事例が生じています。
医療機関におきましては、厚生労働省労働基準局長より平成17年に医療機関におけるグルタルアルデヒドによる労働者の健康障害防止対策についての通達(基発第0224008号)が出されました。この通達の中に「事業者が講ずべき措置」として(1)作業環境管理および作業管理(2)健康管理(3)労働衛生教育―が挙げられています。
環境保健部では、グルタルアルデヒドの環境測定をはじめ、グルタルアルデヒド取扱現場における作業環境管理、作業管理のお手伝いをしております。グルタルアルデヒドの環境測定等をご検討の際は、環境保健部までお問い合わせ下さい。
環境保健部HP http://www.kankyosokutei.jp/
9月の熱中症にご注意ください
平成10?21年の間に、熱中症による死亡災害は211件ありました。平成12年からの10年間では、181件の死亡災害がありました。この期間の推移をみてみると、平成20年までは毎年20名前後の死亡災害が発生しています。
過去7年間(平成15?21年)の月別死亡災害発生状況をみると、5月から9月にかけて多く発生しています。
熱中症といえば、7月と8月に発生するイメージがあるかもしれませんが、9月に入ってからも11件の発生があります。熱中症は夏と考えることなく、9月に入ってからも熱中症の予防対策の継続が望まれます。
(1) 救急措置等
熱中症と疑われる症状が現れていても、関係者の認識不足等から、症状が悪化して初めて病院へ搬送する例が多く認められます。あらかじめ作業者全員に対し、救急措置を含む労働衛生教育を確実に実施し、熱中症と疑われる症状が認められる場合には、たとえ症状が軽いと思われても、直ちに医師に受診させることが大切です。
(2) 作業者の行動等の確認等
作業者の行動および健康状態を把握していないこと等から、熱中症の発症に気付くのが遅れ、発見されたときにはすでに症状が悪化している例も認められます。作業場所の巡視等を頻繁に行い、作業場所の環境状況および作業者の健康状態等を把握・確認しておくことが大切です。
(3) 休憩およびその設備の確保等
日よけや通風をよくするための設備を設置し、涼しい場所に休憩場所を確保し、休憩時間を頻繁にとらせる等、作業場所および作業者の健康状態等を考慮した作業を行わせることが大切です。
水分を補給しているものの塩分を補給していないことが多く、熱中症の予防には水分だけでなく塩分の補給も大切であることを作業者に教育しておく必要があります。
スポーツ活動中も熱中症への注意が必要です。熱中症予防ガイドブックが日本体育協会のホームページに示されています。仕事だけでなく、スポーツをする際にも、熱中症にはご注意ください。 http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1.html
資料出典:厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課
熱中症による死亡災害発生状況(平成19年および21年分)
環境保健部 佐本 一
社団法人日本作業環境測定協会(日測協)が平成21年度に実施しました第3回総合精度管理事業クロスチェックにおいて、当会は前回(平成19年度)に引き続いて、全項目「合格」の評価を得ました(合格は2年間有効とされるため平成20年度の参加は、行えません)。
統一精度管理事業は、厚生労働省からの委託事業として、平成7年度から実施されてきましたが、平成18年度をもって終了いたしました。
作業環境測定機関のサンプリングや分析の技術の格差は依然として大きいことから、当該精度管理事業は精度の確保や向上のために日測協独自にクロスチェック方式で再スタートしました。
平成21年度に実施された項目は以下の6項目であり、当会はすべての項目について参加しました。
1)作業環境測定をする測定場所等を説明するデザインに関するチェック(全機関等対象 必須)
2)有害物質をサンプリングするために必要なポンプの流量較正に関するチェック(全機関等対象)
3)粉じんの管理濃度を求めるための遊離けい酸含有率の分析(第1号測定登録機関等対象)
4)特定化学物質(弗化水素)の分析(第3号測定登録機関等対象)
5)金属類(鉛)の分析(第4号測定登録機関等)
6)有機溶剤(混合有機溶剤)の分析(第5号測定登録機関等対象)
評価の判定は総合精度管理委員会が定める判定基準を満たしているか否かで審査が行われます。その結果、当会は6項目すべてにおいて優秀な成績を収めました。
今回の合格有効期限は平成22年4月1日から24年3月31日となっています。
クロスチェックの参加状況等については、日測協のホームページにて掲載されますので、ぜひご覧ください。
環境保健課HP http://www.kankyosokutei.jp/(上記HP右下に下記リンクがあります)
日測協HP http://www.jawe.or.jp/
平成21年度(第23回)も労働衛生検査(鉛・有機溶剤に係る生体試料検査)に関する精度管理調査に参加し、昨年に続いて「評価A」の結果を得ましたので報告をします。
この精度管理調査は?全国労働衛生団体連合会(以下全衛連と略します)が平成元年度から厚生労働省の委託を受けて、信頼性の高い優良な健康診断機関の育成を図ることを目的に実施されています。調査の概要は、全衛連から年1回、血液中鉛・尿中デルタアミノレブリン酸・尿中馬尿酸・尿中メチル馬尿酸・尿中マンデル酸・尿中総三塩化物・尿中三塩化酢酸・尿中2,5-ヘキサンジオンの8項目の検査の全部もしくは一部を自施設で行っている機関に精度管理試料(ブラインドサンプル)が送付されます。精度管理試料を受け取った各機関はそれぞれの検査を実施し、その検査結果を全衛連に報告します。集まったデータを全衛連内に設置されている労働衛生検査専門委員会が集計し、それを基に各機関を評価することになっています。
環境保健部では平成元年の法改正によってこれらの8項目の検査が義務化されて以来、全項目の測定を自施設で実施しています。なお尿中NNジメチルホルムアミドと赤血球遊離プロトポルフィリンの検査はこの精度管理調査からは除外されています(この2項目も自施設で検査しています)。
平成21年度(第23回)労働衛生検査(鉛・有機溶剤に係る生体試料検査)に関する精度管理調査の当会の結果と評価は、8項目の平均が98.0(満点100点)で【評価A】(技術的に良好でこの状態を維持する努力をして欲しい)に該当しました。
現在、これらの労働衛生検査は外部の検査センターや分析機関にて実施する委託化が進み、現時点では平成21年度の詳細な集計が手元にないため、平成20年度集計を引用しますが、平成20年度参加機関施設数342の中で296機関が全項目を外部委託し、残りの46機関が8項目の全部もしくは一部を自施設で測定を行っています。全項目の外部委託率は86.5%となっています。一方、受託外部機関数は22機関で、その中の4社の大きな検査センターが全体の80%を受託しています。
したがいまして国内の労働衛生検査の多くがこの4社によって実施されていることになります。
当会はこの4社に劣らない精度の維持・向上と迅速な結果報告を行い、さらに総合労働衛生機関としての特徴を発揮し、労働衛生の3管理(健康管理、作業環境管理、作業管理)に要求される事項に的確に対応することが必要と考えます。
環境保健課 福井 良成